省エネ設備の導入を!LED照明導入に使える補助金とは

温室効果ガスの排出により、世界的に地球温暖化が進む中、企業にも環境問題への取り組みが求められています。日本でも、企業の省エネに対する取り組みを支援する補助金が制定されています。

ここでは照明のLED化に利用できる補助金について解説します。電力の省エネ化は環境問題への取り組みの第一歩であり、効果も期待できる内容だと考えられますのでぜひ参考にしてみて下さい。

目次

  1. LED導入に使える補助金制度

  2. 日本の省エネ事情

  3. LED導入で目指す未来

  4. 【まとめ】補助金を活用し省エネ設備の導入を!

1. LED導入に使える補助金制度

ここでは、LED照明への切り替えに利用できる補助金や2023年度における募集期間についてご紹介します。

省エネルギー投資促進支援事業 ※2次公募 2023年6月30日締切

工場、事業場において実施されるエネルギー消費効率の高い設備への更新を支援する取り組みとなり、4つの区分に分けられています。令和4年度補正予算「省エネルギー設備への更新を促進するための補助金」の2次公募が2023年6月30日締切、2023年8月上旬交付決定となっています。(1次公募は既に終了)

  • 先進事業

高い技術や省エネ性をもち、今後導入ポテンシャルの拡大が見込まれる先進的な省エネ設備の導入に対して支援する。

  • オーダーメイド型事業

個別設計が必要な特注設備の導入や、プロセスの改修を行う省エネへの取り組みについて支援する。

  • 指定設備導入事業

省エネ性の高い特定のユーティリティ設備や、生産設備への更新に対して支援する。

  • エネマネ事業

エネマネ事業者と共同で作成した計画に基づき、EMS制御や高効率設備の導入、運用改善による効率的、効果的な省エネへの取り組みについて支援する。

出典:一般社団法人環境共創イニシアチブ『2次公募用 令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業費補助金 公募要領』

この中で「指定設備導入事業」の補助対象設備として、「制御機能付きLED照明器具」という項目があります。

設備費が対象となり、設備種別、性能ごとに設定された定額が補助されます。年度で30万円~1億円が上限額となっています。

既存建築物省エネ化推進事業 

民間事業者などが行う省エネに伴う改修工事に対して、改修後の省エネ性能の表示を要件に費用の一部を支援する制度です。既存のオフィスビルなどの住宅以外の改修が対象となっており、躯体の改修が必須条件で設備改修のみでは申請できません。LED照明だけでなく、建物全体の改修の際に活用できる補助金となります。

出典:国土交通省『既存建築物省エネ化推進事業(建築物の改修工事)の採択プロジェクト64件を決定しました!』(2021.8.25)

令和5年度は予算案66.29億円となっています。

出典:国土交通省住宅局『住宅局関係予算概要』(2023.1)(p.49)

補助率は三分の一、補助限度額は5,000万円/件となっています。ただし設備改修に係る補助限度額は2,500万円までです。バリアフリー改修を行う場合は、当該改修に係る補助額として2,500万円または省エネ改修にかかる補助額が限度額に加算されます。

令和4年度は第1回が2022年6月1日~2022年6月30日、第2回が2022年9月27日~2022年10月27日に公募が行われています。令和5年度は、2023年4月17日~2023年5月18日に第1回の公募が行われました。

出典:既存建築物省エネ化推進事業評価事務局『既存建築物省エネ化推進事業』

LED照明等節電促進助成金(東京都)

東京都内で製造業を営む中小企業を対象に、LED照明、デマンド監視装置など節電につながる設備の設置に、経費の一部が助成される制度です。申請には東京都中小企業振興公社、クール・ネット東京の節電診断(省エネ診断)を受ける必要があります。

助成率は対象経費の1/2以内となり、限度額1,500万円(下限額30万円)です。今年度の募集は3回予定されており、申請期間はそれぞれ以下の期間となっています。

6月募集 令和5年6月13日(火)9時 ~ 16日(金)17時

(申請エントリー 令和5年6月12日(月)9時 ~ 14日(水)17時)

10月募集(予定) 令和5年10月11日(水)9時 ~ 16日(月)17時

(申請エントリー 令和5年10月10日(火)9時 ~ 12日(木)17時)

1月募集(予定) 令和6年1月11日(木)9時 ~ 16日(火)17時

(申請エントリー 令和6年1月10日(火)9時 ~ 12日(金)17時)

出典:東京都中小企業振興公社『令和5年度 中小企業における危機管理対策促進事業 LED 照明等節電促進助成金【募集要項】(2023-06)』

2. 日本の省エネ事情

まず、日本の省エネについての取り組みがどのような状況か見ていきましょう。オイルショック以降日本のGDPは2.6倍⇒最終エネルギー消費は1.2倍。日本の実質GDPは1973年のオイルショック以降、2017年には2.6倍となっています。それに対して最終エネルギーの消費量は全体で1.2倍に抑えられています。

我が国の最終エネルギー消費の推移出典:経済産業省資源エネルギー庁『日本の省エネルギー政策について』(2021.1)(p3)

経済成長と世界最高水準の省エネを同時に達成

日本における実質GDPとエネルギー消費効率の推移 エネルギー消費効率の各国比較

出典:経済産業省資源エネルギー庁『日本の省エネルギー政策について』(2021.1)(p3)

実質GDPの上昇は経済の成長を表し、それに対してエネルギーの消費効率の改善も進んでおり、一次エネルギーの供給量に対するエネルギーの消費効率は世界の各国と比べても高水準となっています。

省エネに対する取り組みにおいて、日本は世界で最高水準を実現していると言って良いでしょう。

有害性の高い工業製品の製造禁止の動きも

日本では「水銀に関する水俣条約」により、高圧水銀灯や、水銀体温計、蛍光灯ランプなどの製造、輸出入の規制が2020年に施行され、大手メーカーはすでにこれらの生産を終了しているところもあります。

これにより照明業界では、LED照明を主体とした事業に切り替わっており、近年はLED照明が一般家庭にも浸透してきていることから、省エネ関連の補助金からLED照明が補助対象外となってきている状況となっています。

出典:環境省『水銀に関する水俣条約の概要』(2013.9)

3. LED導入で目指す未来

日本が省エネへの取り組みをすすめている背景には、今後の脱炭素社会達成への目標が大きく関わっています。今後の日本が目指す未来とはどのようなものなのでしょうか。

省エネによるエネルギー需要の削減

二酸化炭素削減の必要性は世界的に高まっています。気候変動による異常気象や海面上昇が深刻化し、経済や生態系に大きな影響を及ぼしています。パリ協定や国ごとの削減目標が設定され、企業や市民の環境への意識も高まっており、持続可能な未来への取り組みが進んでいます。二酸化炭素削減は地球と人類の安定と繁栄を守るために喫緊の課題です。

出展:CO2排出削減に向けた世界各国の取り組みと日本の現状は?

政府は国際会議の中で、2050年にカーボンニュートラルの達成を目標として宣言しています。そのためには温室効果ガスの排出の割合がもっとも大きいエネルギー部門でのCO2排出量の削減が求められています。それには化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が必要となりますが、それと合わせて省エネによる需要の削減も考えていくことが重要となります。

省エネによる需要減と非化石エネルギーの関係

出典:経済産業省『日本の省エネルギー政策について』(2020.1)(p37)

省エネ法の改正

省エネ法は「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」といい、オイルショックを契機に1979年に制定されました。燃料、熱、電気を対象としており、工場、事業場、運輸分野でエネルギー使用者へ規制を設けています。その後、1983年から数回の改正を重ね現在にいたっていますが、カーボンニュートラルの達成に向けてさらなる改正が必要となっています。

政府は「省エネルギー小委員会」で議論を進め、今後の省エネ法の改正に取り組んでいます。2022年5月13日に成立した改正省エネ法では、以下の三つの事項が主に見直されました。

  • 「エネルギー」の定義を見直し、使用の合理化の対象を非化石エネルギーを含む全てのエネルギーに拡大

  • 特定事業者等に対し非化石エネルギーの転換に関する中長期計画や非化石エネルギー利用状況等の定期報告の提出を求める

  • 供給サイドの変動に応じて電気換算係数を変動させ電気需要を最適化。さらに、中小企業への取り組み強化として、

  • 省エネ補助金の抜本強化

→複数年の投資計画に切れ目なく対応できる新たな仕組みを創設

  • 中小企業からのニーズの急増に対応するための省エネ診断の拡充

といったことが今後推進されていきます。

以上のことから、各企業にはさらなる省エネへの取り組みが求められていくことでしょう。

出典:経済産業省『省エネ法改正と最近の省エネ施策動向について』(2022.11)

4. 【まとめ】補助金を活用し省エネ設備の導入を

今後、企業にはさらなる省エネに対する取り組みが求められていくことになります。まずは既存の設備に対しての省エネ器具への転換から始める必要があるでしょう。LED照明導入は比較的採用が容易な事項であると思いますので、補助金の対象となっている今のうちに導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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