GX人材に必要な3つの“力”とは? 転職で勝てる人材になるために

「GX(グリーントランスフォーメーション)求人」「グリーンジョブ」「ESG求人」「サステナビリティ求人」……といった言葉を聞いたことはありませんか?

実は、いま企業で求人ニーズが高まっているのが、上記のような求人ニーズに応えられる「GX人材」なのです。「GX求人に転職したい!」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?でもいざ転職するにしても、GX人材として働くにはどんな力があれば有利になるのかわからないという声をよく聞きます。

転職市場で大注目のGX人材になるために、身に着けておきたい3つの“力”を解説します。

目次

  1. GX人材が身につけておきたい資質は3つ

  2. GXへの興味関心があること・情報キャッチアップ力

  3. ステークホルダーとのコミュニケーション力

  4. プロジェクト推進力

1. GX人材が身につけておきたい資質は3つ

世界がカーボンニュートラルに向けて動いており、国内においても脱炭素社会への流れは不可逆なものになっています。

その流れを受け、日本の多くの企業が脱炭素への取り組みを最重要課題として位置づけて、CO2排出量の見える化・削減、規制に基づいた非財務である環境情報の開示や国際イニシアチブへの対応に取り組んでいます。

こうしたビジネス環境の急激な変化のなかで、企業のニーズが高まっているのが「GX人材」です。

では転職市場において、GX人材に求められる資質とはどんなものがあるものでしょうか。3つご紹介します。

2. GXへの興味関心があること・情報キャッチアップ力

GX人材の求人ニーズは、ここ数年の急激なビジネス環境の変化のなかで生まれたものです。またGXという概念自体も最近生まれたものです。ですから、日本国内では「GX人材」の定義づけを行っている最中であり(海外では一部定義づけが実施されています)、実際にGX関連職種を経験したことがある人は少ないのが現状です。

だからこそ、まずはカーボンニュートラルや脱炭素、ESG領域に関心があるかどうかが大きく問われます。仕事を通じて社会課題を解決したいという気持ちは大切でしょう。

また、GXはグローバルで活発化しているので、さまざまな情報が常に更新されています。

たとえば、欧州の国際イニチアチブが決めた環境情報の開示基準は多数あり、定期的にその情報が更新されるのが一般的です。こういった情報の更新は企業内における取り組みにも大きな影響を及ぼすため、情報の更新に敏感である必要があるのです。

GX人材は昨今ニーズが高まっている職種で、これまで存在していなかった業務に携わるケースも多いため、人材不足が企業にとって課題です。GX求人の経験がない未経験者でも転職のチャンスがある職種です。

カーボンニュートラルや脱炭素、ESG領域に興味を持ち、アンテナを張り巡らして情報をキャッチアップし、日々の業務に生かす。このモチベーションの循環を自ら作り出せる力が、GX人材の基礎体力になるといえるでしょう。

3. ステークホルダーとのコミュニケーション力

GX人材の採用では従来のように、特定の専門分野に関する「狭く深い」知識を求められるとは限りません。広く浅い知識でも、特定の能力が長けていれば、採用される可能性があります。その能力が、「コミュニケーション能力」です。

「サプライチェーン排出量 概要資料」(出所:環境省「グリーン・バリューチェーンプラットフォーム

「サプライチェーン排出量 概要資料」(出所:環境省「グリーン・バリューチェーンプラットフォーム

GX求人の特徴として、企業内の多数の部署、社外のサプライチェーンなどとの連携が必要不可欠であることが挙げられます。なぜならGXプロジェクトの推進に当たって社内では財務・法務のほか他部署とのやり取りが必ず発生します。またサプライチェーンやさまざまな専門家などのステークホルダーとの協業なしに、カーボンニュートラルの実現はありえません。従来のどのポジションよりも、幅広い関係者とのコミュニケーションが求められます。

そのため、採用時には専門性以外のパーソナルスキル(コミュニケーション力、交渉力などの対人スキル)も重要視されます。もちろん、どの職種でもコミュニケーション能力は求められますが、GX人材として活躍するには、日々の業務においてコミュニケーション能力が求められる機会が格段に多いといえるでしょう。

4. プロジェクト推進力

幅広いステークホルダーとのコミュニケーションを経て、次に求められるのが、目まぐるしく変化するGXプロジェクトに適応し、プロジェクトを推進していく力です。

GXを進める際は、ステークホルダーと協業の上で、新しい社会課題に対する方針そのものを検討する必要があります。まだ法律の整備、規制や標準化などが十分になされていない領域も多いため、さまざまなステークホルダーと交渉しつつ、新たにルールを策定・提案する力が必要です。

たとえば、CO2の見える化に取り組むにも、社内のどの部署から、どのようにデータを集めるか、サプライチェーンにどういった方法で、どのようなルールに則りデータ収集をするかシステムとルールを構築する必要に迫られます。また環境先進国と言われている欧州のイニシアティブなどによって決められたルールに準じた取り組みを行うために、社内では何を実行するべきかをルールとして策定する必要もあるでしょう。

つまり、ステークホルダーとのコミュニケーションの結果を調整し、システム化、ルール化する能力はGX人材にとって重要になるということです。

そうは言っても、現在の自分の経験や能力でGX人材として活躍できるかわからないという方も多いでしょう。アスエネではキャリア相談を実施しています。気になる方はぜひ一度お問合せください。

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