kWとkWhとは?企業が知っておくべき電気の単位を徹底解説
- 2022年06月15日
- SDGs・ESG
太陽光発電の導入の検討や、毎月の電気代を削減したいとお考えの法人の皆さまは、kW(キロワット)やkWh(キロワットアワー)などの電気の単位を目にする機会が多いのではないでしょうか。
この記事では、法人の皆さまが知っておくべき電気の単位について以下の項目を徹底解説します。
目次
- kWhに関する基礎知識
- kWに関する基礎知識
- kWとkWh以外の基本的な電気の単位
- まとめ
1. kWとkWhとは?kWhに関する基礎知識
使用した電気の量(電力量)を表すkWhは、太陽光発電を導入する上でどのようなものなのかしっかり押さえておくべき単位です。
kWhは電気の検針票でも使用されている単位ですので、kWhを使い消費電力の計算ができるようにしておくと、毎月の電気料金を安くすることもできます。
ここではどれだけの力でどれだけの時間仕事をしたのか、そのエネルギー量を表す単位であるkWhについて詳しくご紹介します。
kWhは電力量を表す単位
太陽光発電のシステムに関する環資料などを読んでいると、kWhという電気の単位が使われていることに気づきます。kWhは消費した電気の量(電力量)を表す単位です。電力×時間の計算式で数値を求めることができます。
たとえば、2kWの発電設備が5時間安定的に発電を行った際の発電量は10kWhであると、有名な太陽光発電設備メーカーである京セラはサイトで紹介しています。
毎月の従量料金はkWhをもとに計算されている
電力量の単位であるkWhは、電気の検針票にも使われています。ご使用量113kWhのように表記されています。その月に合計で113kWhの電気を使用したことになります。
毎月の従量料金は、使った電気の量(kWh)によって決まります。従量料金とは、使用量に応じて支払う料金のことです。
契約しているプランごとに1kWhあたりの電力量料金単価が決まっていて、その月の合計使用量に単価を掛けた数値がその月の従量制料金になります。
たとえば、東北電力株式会社は電力量料金を次のように定めています。
- 最初の120kWhまで/18円24銭
- 120kWhをこえ300kWhまで/24円87銭
- 300kWhをこえた分/28円75銭
電気の使用量が40kWhの場合、従量制料金は120×18.24+180×24.87+40×28.75=7,815.4円と計算されます。
消費電力を計算して節電につなげよう
電化製品の電気代は、消費電力に使用時間と各電気会社が定めた1kWh当たりの単価を乗じることで求めることができます。
たとえば1000Wのエアコンを2時間使用し、単価が21円だとします。WをkWに換算してから計算します。この場合1×2×21=42円という計算になります。
このように消費電力の計算ができるようになると、電化製品ごとにどれくらい料金が発生するのかを把握することができます。電気代が高い家電製品は使用方法を見直すことで、電気料金の節約につなげましょう。
電力量料金単価は各電気会社によって異なるため、現在契約しているプランを見直すこともおすすめします。
2. kWとkWhとは?kWに関する基礎知識
kWは電力の単位で、家電製品や太陽光発電システム全体の容量を表す時に使われています。ここではkWに関する基礎知識を詳しくご紹介します。
kWは電力を表す単位
kWは電力の単位で、1kWは1000Wと同じです。家電製品などにはW数が記載されていますが、たとえば40Wの電球だとすると、光らせるのに40Wの電力が必要になります。
電球には60Wや100Wなど様々な種類がありますが、ワット数が大きいほど明るく、かつ電力を多く消費します。
kWは、太陽光発電においては太陽光発電システム全体の容量、どれくらい発電する力があるかを示します。
太陽光発電協会は、パネル出力容量1kWあたりの年間発電量は約1000kWhとしているため、5kWの太陽光発電を設置すると、1年間当たり5000kWh程度の電気を作ることができます。
毎月の基本料金はkWをもとに計算されている
毎月の電気料金は3種類の合計で決まります。
- 基本料金
- 電力量料金
- 再エネ賦課金
電力量料金と再エネ賦課金は、電気の使用量により変動しますが、基本料金は月額固定です。契約しているアンペア数が大きいほど基本料金が高くなります。例えば、九州電力の場合、20アンペアから40アンペアにプラン変更すると、基本料金が583円20銭あがります。
3. kWとkWh以外で知っておくべき基本的な電気の単位
kWとkWhについて押さえておくべき基本的な知識についてご紹介しました。この他に見ることが多い、基本的な電気の単位(アンペア・ボルト・ワット
)について整理しておきましょう。
A(アンペア)
家電製品やブレーカー、電気の契約プランなどでよく見る電気の単位です。A(アンペア)は電流のことで、1秒間に通り抜ける電子の個数を表しています。
アンペアの数値が大きいほど、たくさんの電気が流れることを意味しています。60アンペアで契約している場合、それ以上の電気を使ってしまうとブレーカーが落ちて停電の状態になってしまいます。頻繁にブレーカーが落ちるようであれば、契約プランを見直す必要があります。
V(ボルト)
ボルトは電圧を表す単位です。ボルトの数値が大きいほど、電流を流す力が強くなります。電流を流そうとする力がどれくらい強いのかがボルトで表されます。
日本では一般的に100Vか200Vの電圧が使われています。
W(ワット)
Wは消費電力を表す単位です。1秒間あたりの電気の仕事量を示すもので、W数が大きいほど仕事量が増えます。
たとえば電子レンジで500Wと700Wで同じ時間お弁当を加熱したとすると、700Wの方がより温かく加熱されます。
4. まとめ
この記事では、法人の皆さまが押さえておくべき電気の単位についてお伝えしました。
一般社団法人北海道電気保安協会は、kWは出すことができる力の大きさを示す単位であり、kWhはどれだけの力でどれだけの時間仕事をしたかを示す単位であると違いを端的にまとめています。
毎月の電気代削減や、新設備導入時の消費電力の確認、太陽光発電の導入など、kW/kWhの知識は電力にまつわる様々な場面で役に立ちます。これを機に、身近な数字や単位を見直し、コスト削減や売り上げ増加に役立てられないか考えてみるのもよいかもしれません。