サステナビリティ推進室とは?立ち上げに必要なことや役割について解説

サステナビリティ推進室には、企業がより効果的にサステナビリティ活動を進めていく部署としての大切な役割があります。

企業に社会的責任が求められ、サステナビリティ活動の有無やその取り組み方が、投資の基準となったり企業業績に影響したりする現代では、強固なサステナビリティ推進・実行体制を築くための基盤として位置づけされているサステナビリティ推進室が不可欠です。

サステナビリティ推進室の立ち上げに必要なことと、推進室が果たす役割などについて解説します。

目次

  1. サステナビリティ推進室とは

  2. サステナビリティ推進室が果たす役割とは

  3. サステナビリティ推進室の立ち上げに必要なこと

  4. まとめ:サステナビリティ推進を加速しよう!

1. サステナビリティ推進室とは

サステナビリティ推進室とは、企業や組織がサステナブル(持続可能)な企業活動を実現するため、社内に設ける部署のことです。強固なサステナビリティ推進・実行体制を築くには、部署や部門、グループ企業であれば企業同士が連携をとり、一体となってサステナビリティ活動に取り組むことが不可欠です。サステナビリティ推進室には、これらの活動の中心となって、部署や部門、企業同士の統括をし、より効果的にサステナビリティ活動を進めていく役割があります。

サステナビリティ推進室は、持続可能な社会に対する関心の高まりや、企業にも社会的責任(CSR)が求められるようになったことから、日本においても導入する企業が増加しています。

サステナビリティ推進室はなぜ必要なの?

近年、企業が持続可能な社会へ向けて社会的責任を果たすことが、投資家からの投資を推進したり、事業運営におけるリスクを低減させたり、将来的な業績をアップしたりするうえで重要であるとの見方が強まっています。

そのため、企業全体で一体となってサステナブルの観点に立った企業活動を行うことがこれからの企業経営には不可欠であり、全体を統括してサステナビリティ活動を推進するサステナビリティ推進室の重要性は非常に高いと言えます。

出典:財務省「ESG投資について」p.5,6,7

2. サステナビリティ推進室が果たす役割とは

既にサステナビリティ推進室を自社に導入している企業の例から、実際にサステナビリティ推進室が企業内で果たしている役割をみていきましょう。

(1)株式会社USEN-NEXT HOLDINGS

株式会社USEN-NEXT HOLDINGSは、2021年8月にグループのサステナビリティ活動を強化するため、サステナビリティ推進室を新設しました。

これは取締役会と経営会議の下で、グループ内の連携を強化するサステナビリティ委員会の事務局として置かれたもので、サステナビリティ基本方針と各社各部門との戦略の整合性を確認・報告し、サステナビリティ委員会で今後の方針や提言としてまとめています。

出典:株式会社USEN-NEXT HOLDINGS「サステナビリティ推進・実行体制の強化、マテリアリティ策定について」(2021年12月8日)

(2)伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事株式会社は、2017年5月にサステナビリティの重要課題(マテリアリティ)を特定し、ステークホルダー(企業の利害関係者)からの信頼をより高めながら迅速な意思決定を行うために、サステナビリティ推進室をCAO(人事・総務部と法務部の、総務に関する業務を統括する部署)の直属組織として改組しました。

これは以前のものより、ステークホルダーとの連携をとりながら直接的に意思決定をすることで、サステナビリティ活動を広範かつスピーディーに進めることを目的としています。

出典:伊藤忠商事株式会社「サステナビリティ推進室」について」(2017年5月2日)

(3)NOK株式会社

NOK株式会社は、2023年6月28日に環境管理室、ESG推進室、業務本部安全健康推進部を統合し、サステナビリティ推進室に組織改編しました。これは各部門やグループで分かれて行っていたサステナビリティ活動を統括し、より効果的かつ効率的に行うことを目的としています。

サステナビリティ推進室の発足により、グループ全体でのグローバルな成長に向けた事業運営体制が整備され、迅速かつ柔軟な対応によりESG(環境、社会、ガバナンスの3つの観点から、良い企業経営を行うこと)の実践を促進することが期待されています。

出典:NOK株式会社「「サステナビリティ推進室」へ組織改編、NOKグループ全体のサステナビリティ経営を推進」(2023年6月28日)

まとめると、サステナビリティ推進室が果たす役割とは以下のことだと言えます。

  • 各部門、各社、各グループでのサステナビリティ活動を統括する

  • 社内だけでなく社外とも連携をとり、今後のサステナビリティ活動について迅速な意思決定を行う

  • サステナビリティ活動への方針を作り、全社を通した広範な取り組みを行う

3. サステナビリティ推進室の立ち上げに必要なこと

サステナビリティ推進室には部署や部門、企業同士の統括をし、より効果的にサステナビリティ活動を進めていく役割があります。ここではこの役割を十分に発揮するために、サステナビリティ推進室を設置するにあたって必要なことについて解説します。

(1)社内での連携

サステナビリティ推進室には、企業が一体となってサステナビリティ活動に取り組めるよう、社内の各部署や部門、企業、グループ内での連携をとる必要があります。

そのためサステナビリティ推進室を設置する際は、一つの部署のみを取り仕切って影響力を与えるポジションとしたり、各部門に担当する分野を分けて設置したりするのでなく、サステナビリティ活動の全てを担当し、全ての部署、部門、企業、グループに影響力を与えられるよう、企業の構成に応じて位置づけを配慮する必要があります。

(2)外部との連携

サステナビリティ推進室には、社内のみで連携をとるのでなく、外部のステークホルダーとも意思疎通をとりながら、サステナビリティ活動の方針について意思決定を行う必要があります。

そのためサステナビリティ推進室を設置する際は、社外へ発信を行ったり有識者と対話したりすることができるよう、広報や営業など社外へ向けた活動にも関与する位置や人材を採用する必要があります。

(3)経営との繋がり

サステナビリティ推進室には、社内や社外の状況を鑑み決定した方針を、企業やグループ全体の方針として広くかつ迅速に推進・実行していく体制を築く必要があります。

そのためサステナビリティ推進室を設置する際は、取締役会や経営陣と直接やりとりをし、サステナビリティ活動のみならず今後の企業経営について共に考えられ、影響力を与えられるような位置付けにする必要があります。

4. まとめ:サステナビリティ推進室を設置し、サステナビリティ推進・実行体制を強化しよう

サステナビリティ推進室は、全社でのサステナビリティ活動を統括し、迅速な意思決定を行って、広範かつ効果的なサステナビリティ活動への方針や実行体制を作る役割があり、企業への社会的責任が求められる現代において、安定かつ今後の成長も期待できる企業運営を行ううえで不可欠なものです。

サステナビリティ推進室を導入し、サステナブルな企業活動を推進・実行する体制をさらに強化しましょう。

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